深夜の通販番組が当たる
「間違いなく当たらないでしょう。正直に申し上げれば、反対ですが」。
94年春、テレビ東京の常務会。
事業担当常務として深夜のテレビショッピング番組の提案をした石光氏(当時、現プロント社長)は新番組の概要を一通り説明した後、こんな見通しを付け加えました。
石光氏は59年(昭和34)に文化放送に入社、テレビ東京発足時に同社に移り、以来編成畑を歩んだ「放送のプロ」です。
「だいたい、午前2時、3時の深夜帯にテレビを見ている人はほとんどいません。
視聴率調査では数字も出てこない」。
放送時間帯の問題以外にも、当たらない理由は考えられるだけで6つほどありました。
結局、新聞のテレビ欄にも載らない放送終了後の時間帯に、半年程度の「実験放送」として放映することを決定。
番組を米社から買いつけてきた三井物産との契約もしませんでした。
ですが、現実はプロの予測とはまったく逆の動きを見せたのです。