映像報道の世界に新風 3
95年11月に東京のUHF局として開局した「東京メトロポリタンテレビジョン」(MX)は、24人のVJを駆使して地域密着型のニュース番組作りを目指しています。
こちらは商業ジャーナリズム版のVJです。
その1人、世田谷や目黒など東京の城南地区を担当する古賀さんは、1月まで広島ホームテレビの報道記者でした。
「取材、撮影、編集を1人でこなす方が、本当の自己表現ができるはず」と転身のきっかけを説明します。
ビデオジャーナリストの問題点も数多く指摘されています。
その1つは客観性です。
1人で取材します。
取材相手以外、だれも見ていません。
MXの報道制作局東京ニュースセンター副部長、田沼氏は「自社VJだけでなく、フリーのVJやアマチュアの映像も使いたいが、まだチェック機能がないので無理」と慎重です。
路など数多くのVJを指導してきた写真家の野中氏はさらに厳しい意見を言っています。
「日本には、真のビデオジャーナリストと呼べる人はまだ1人もいない」。
94年夏、東京で開かれた「ビデオジャーナリストを育てる会」発会式。
米国のVJ第1人者であるマイケル・ローゼンブルムが来日しました。
8ミリビデオカメラを高々と掲げ「これが20世紀の活版印刷技術です。
これさえあれば、だれでもニュースの送り手になれる」と語りました。
指導者不足、客観性維持などの問題は多いでしょうが、映像報道の世界に新風をもたらす可能性は秘めています。